はじめに
■第1章/新会社法で独立開業の常識がこんなに変わった!
①会社をつくるなら株式会社しかない?
それが法改正の最大の「落とし穴」です
株式会社以外の選択肢とは/”家計簿”が丸見えになるデメリット/有限会社の駆け込み設立メリット
②有限会社が廃止になるとどうなるの?
有限会社的な株式会社が認められます
法改正のポイントをまとめると/シンプル機能でスタートできる/払込金保管証明書が不要に/現物出資の実質限度額がアップ
③資本金1円で株式会社をつくるとオトク?
最悪の選択になる可能性もあります
起業しやすい環境整備が目的/”1円株式会社特例”失敗のツケ/株式ブランドの価値は暴落/余分な手間と費用がかかる
④合名・合資・合同・・・・・・・会社形態はそれぞれどう違う?
出資参加者の責任区分が異なります
それぞれの特色を要チェック/経営者と出資者の組み合わせ/「有限責任」は絵に描いた餅/出資額を超えた責任の意味
⑤合資会社が株式会社よりも優れている点は?
設立・運営が簡単で出資してもらいやすい点です
4つの特色がある
特色1設立手続きが驚くほど簡単
特色2運営手続きが簡単
特色3出資してもらいやすい
特色4起業家が会社を支配する仕組みが優れている
⑥合資会社は法改正で何が変わったの?
出資者が経営に参加できるようになりました
改正点1合同会社が創設された
改正点2法人が無限責任社員になれるようになった
改正点3有限責任社員も経営に参加できるようになった
改正点41人合名会社が認められるようになった
改正点5株式会社へ組織変更ができるようになった
⑦個人起業は、どの会社形態を選ぶべきでしょうか?
合資会社がもっとも有利でしょう
会社の看板が個人の看板か/設立・運営で圧倒的に有利な合資会社/合名は合資のバリエーション
⑧合同会社って、株式会社と同じメリットがあるの?
個人起業よりも大企業の合弁事業に向いた組織です
合同会社は本当に有限責任か・合弁事業ニーズから生まれた形態/”有限責任”だから嫌われる?
⑨会社組織にすると税金が安くなるってホント?
費用が認められやすいのがポイントです
会社設立のメリットはどこにある/所得がゼロになるカラクリ
⑩会社組織にすると信用が増すってホント?
借金しやすくなるのがミソ
法人格を持っていることが条件にも/資金調達がラクになる
⑪始めたばかりの会社でも法人メリットはあるの?
そのときはなくても、将来大きな差が出ます
思ったほど売上があがらない場合も想定する/目に見えるメリットがすぐには期待できないことも/
しっかりした事業プランを持つことが大切/設立する以上はそれなりの覚悟が必要/会社は事業の「器」である
■第2章/たった3時間で手続きが完了!合資会社設立講座
①設立登記に必要な書類を調達する
5枚の書類提出で会社がつくれます
設立登記そのものはとても簡単/提出書類はたったの5通!/法務局で必要書類をもらう
②会社の基本事項を決めて提出書類を作成する
じっくり考えて悔いのない選択を
社名どんな意味を込めるか
目的=事業内容こんなこともやりたい
本店所在地自宅でもOK!
出資者の構成と資本金の額2人以上2円以上
決算期申告時期も考慮に入れて
③会社の印鑑をつくっておく
サイズが厳密に決められています
ハンコのサイズ違いで書類がはねられないように/個人の印鑑と同じく姓名だけでもOK
④法務局へ書類を提出する
その日はただ提出するだけです
収入印紙は郵便局で購入/その場での確認もなし
⑤補正日に書類の不備を修正する
登記官により不備が指摘されます
不受理の理由は/目的表現はわかりやすく具体的に書く/その日のうちに書類再提出も可能/登記簿謄本申請費は1000円/手順をよくは把握しておくことが肝心
⑥合資会社設立完全マニュアル
5つのステップをしっかり押さえよう
ステップ1会社設立の段取りを整えておく
ステップ2会社の基本事項を決定しておく
ステップ3書類を作成する
ステップ3作った書類をチェックして印鑑を押す
ステップ3書類を提出する
記入見本出資金領収書控・定款・設立登記申請書・OCR用紙・登記用紙と同一の用紙・印鑑届書
■第3章/会社を設立したらすぐ実行!役所届け出・手続き講座
①どこに何を提出すればよいかを知る
コツさえつかめばそれほど難しくありません
実は、つくるより育てていくのが大変/業種によっては提出しなくていい書類もある/社会保険に加入するかしないかの分岐点/たった1日で手続き完了!
②税務署/県(または都)/市への届け出
基本的に6種類の書類があります
提出書類1・法人設立届出書
提出書類2・青色申告の承認申請書
提出書類3・給与支払事務所等の開設届出書
提出書類4・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
提出書類5・減価償却資産の償却方法の届出書
提出書類6・棚卸資産の評価方法の届出書
記入見本・法人設立届出書・青色申告の承認申請書・給与支払事務所等の開設届出書・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
③労働基準監督署への届け出
2種類以上の書類の提出が必須です
従業員10名以上の場合、提出書類が増える
記入見本・労働保険成立届・労働保険料申告書
④公共職業安定所への届け出
2種類の書類の提出が必要です
従業員が経営者と同居の親族のみなら提出は不要
記入見本・雇用保険適用事業所設置届・雇用保険被保険者資格取得届
⑤社会保険事務所への届け出
届け出申請時は意外と繁雑なので段取りを考えて
提出すべき書類の種類は多い/添付提出書類と提示書類/手続きは社労士に任せることもできる/労働保険事務組合でも手続きを代行してくれる
記入見本・保険料納入告知書送付(変更)依頼書・新規適用事業所現況書・新規適用届・健康保険被扶養者(異動)届・被保険者資格取得届
⑥金融機関に会社の口座を開設する
当初、開設できるのは普通預金口座です
取引実績ができたら当座預金も開設可能
■第4章/最初の3カ月をしっかり乗り切る!経理事務入門
①税理士の賢い探し方・頼み方
知人の紹介やネットを活用してみましょう
まずは知り合いの経営者に相談/まともに頼むと年間50万円以上/「いい税理士」の条件とは?/ネットを使えば全国から税理士を探せる/
決算と税務申告だけを依頼するのも手/日々の記帳に関しても解決策あり/専門家に任せたほうが有利なケースも/紹介と無料相談を活用しよう
②記帳の全体的な流れと目的を知る
「記帳をつける」=「総勘定元帳」をつくることです
日々の記帳のゴールはどこにあるのか
損益計算書・損益の状態を示す
貸借対照法・財政の状態を示す
お金の出入りを両面から把握する/目的は総勘定元帳づくり
③簡易帳簿を用意しその記帳方法をマスターする
各プロセスの仕組みを理解して慎重に
簿記知識ゼロでも記帳できるやり方がある/5つの補助簿に取引を記載していく/実際にお金の出入りがない取引のとらえ方/困ったときの「特殊仕訳帳」!/
総勘定元帳を自分で作成するときの注意点/経理事務恐怖症もこれで払拭
記入見本・現金出納帳・普通預金出納帳・売上/売掛帳・外注/未払い費用帳・仕入/買掛帳・振替仕訳帳・総勘定元帳
④報酬の決め方と源泉所得税のおさめ方を知っておく
顧問税理士がいる人は必ず相談を
経営者である自分の報酬は?/ボーナスに関しては要注意/所得税の納付も忘れずに/年末調整のやり方とは
記入見本・所得税微収高計算書・給与支払報告書・給与所得の源泉徴収票の法定調書合計表・源泉徴収票・税理士への支払調書・不動産の使用料等の支払調書
■第5章/最初の6カ月を賢く乗り切る!財務&決算のノウハウ
①資金繰りの問題をどうクリアするか
合資会社のメリットを存分に活かしましょう
「合資会社じゃ話にならない?」/無担保無保証でも借りられる「マルケイ融資」/タダでもらえる資金もある!/
合資会社だから資金を集めやすい理由/99%出資でも社長の地位は安泰/事業計画書・収支シミューレーションを作成/事業の形がある程度整った段階で出資を募る
②融資によって資金を調達する場合
一にも二にも情報収集力がカギとなります
中小企業を対象にした公的機関を要チェック/よきアドバイザーの存在も必須
③公的助成金によって資金を調達する場合
審査さえクリアできれば確実におトクです
融資と異なり返済の必要がない/助成金には2つのタイプがある/ただし支給までには時間がかかる
④出資者を募って資金を調達する場合
パートナーシップの関係で進めていきましょう
どれだけ有利な出資かを数字をもとに説明/無限責任社員の報酬をどう決めるか?
⑤決算から税務申告までの手順
経営状態を常に具体的な数字で把握します
経営者として最低限の知識は持っておこう/税務申告の時期は?/元帳を期末で締め切り科目別に残高を集計/すべての科目の残高を集計する/
「借方」と「貸方」の意味を知る/決算データをもとに税務申告を行う/税務署をフル活用していこう
⑥損益計算書の見方
「利益」の意味を知りましょう
利益にもさまざまなとらえ方がある
利益のとらえ方1・売上総利益=売上高?仕入
利益のとらえ方2・営業利益=売上総利益?販売費及び一般管理費
利益のとらえ方3・経常利益=営業利益+(営業外収益?営業外費用)
利益のとらえ方4・税引前当期利益=経常利益+(特別利益?特別損失)
利益のとらえ方5・税引後当期利益=税引前当期利益?法人税、法人住民税など税金
損益計算書は下から上へ見ていく
⑦貸借対照表の見方
「負債+資本=資産」の意味を知りましょう
会社の財政状態を見る仕組み
資産の部・現金化しやすい順に
負債の部・返済期日の早い順に
資本の部・資本金+剰余金
資本+負債が資産になるわけ/実務を通した日々の勉強が不可欠
記入見本・決算シミュレーション
巻末資料・このまますぐに使える「登記申請書」
定款/合資会社設立登記申請書/出資金領収書控
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